「求む人材 チームになれる人を」 ・・・

「求む人材 チームになれる人を」 ・・・
最近新聞で読んだ企業紹介の記事です。
以下記事からの抜粋
『求む人材 「技術の高さは二の次。チームになれる人が入社後に伸びる」と○○社長は力を込める。
(中略)
同僚をはじめ、相手を思いやるコミュニケーションが取れる人材を求める。
協力が品質を向上させるとの考えからだ。』
新聞記事なので記者さんの編集です。
○○社長の本来の意図は違うかもしれません。
ここからは私が記事を読んで考えたことです。
トップがチームを機能させることを意識しているのが感じられて、
きっと雰囲気の良い会社です。
だからこそなおさらですが記事の内容に違和感がありました。
○○社長が新入社員にチームになれる人を求める気持ちはわかります。
だけれど、
チームを機能させることは、新入社員を受け入れる会社側の体制の課題であって、
外部からの新しい人材の意識や能力に依存することなのかと。
「チームになれる人が入社後に伸びる」はわかります。
しかし、裏を返せば「高い技術は持っているがコミュニケーションが苦手な人材の成長は希望したほどでない」ということです。
営業、製造、保守メンテナンスに高い技術力が必要だと認識があるのと同様に、
チームを機能させるにも高い技術力が必要です。
残念ながら、このことには無関心な会社が多い。
チームを機能させるのが、意識や人柄やリーダーの気質だと思い込んでいると見誤ります。
チームを機能させるのも技術です。
技術なので練習をすればある程度のことは誰でもできます。
明るくって、人柄がよくって、会話力があって、リーダーシップがあって、なんて人ではなくても、
むしろそうでない人だからこそ、チームを機能させる技術には向いていることもあります。
そんなにいるわけではない、明るくって、人柄がよくって、会話力があって、リーダーシップがあって、なんて人を外部に求めるよりも、
どんなタイプの人材であろうが技術さえトレーニングすれば組織を機能させることができる会社を目指す方が、幸せな職場環境への近道です。
既存の組織を既存の人材で組織として機能させられるように取り組むことが最優先。
そうでなければ安心して働ける職場環境は作れないです。
営業、製造、保守メンテナンスに高い技術力があっても、チームの技術に未熟な人。
チームの技術は高いけど、営業、製造、保守メンテナンスの技術が未熟な人。
どちらであっても活躍できる筋道が整っている方が良くないですか。
記事にあった会社様には題材にしてしまい申し訳ございません。
だけれども、世の中の職場という職場がみんなそうなったら働き手としては良い環境です。
意識ではチームは機能しません。
必用なのは、チームを機能させる「体験」と「練習」です。
技術ですから。